01 / ABOUT THE PLACE
この一軒について。
ビルの5階まで続く階段を上りきると、カウンター10席ほどが広がる静かな空間が出迎えてくれます。「鮨五十六歩」という屋号は、まさにその歩数を踏みしめて辿り着く場所にちなんだもの。大将が目の前で一貫ずつ仕立てるおまかせコースは、品数豊かな握りと趣向を凝らした一品料理、そして食後に和菓子を心ゆくまで味わえる構成が特徴です。
コースの主軸となる握りには、まろやかな酸味の赤酢を合わせたやや硬めのシャリが使われています。昆布の旨みをじっくり浸透させた鯛や、細やかな隠し包丁が入ったアジ、皮目を軽く炙って香ばしさを引き立てた魚など、ネタの持ち味に応じた仕事が施されています。脂の乗った中トロや濃厚なウニとイクラを合わせた小丼など、緩急ある展開で口福な時間が続きます。途中で供される茶碗蒸しにはトマトやチーズが取り入れられ、和風出汁のなかにコクと酸味が溶け合う意外性のある味わいも楽しめます。
お腹の具合に合わせて握りの一部をお造りに変更できる配慮があるほか、飲み物にはネタの脂や甘みに寄り添う日本酒の飲み比べセットも用意されています。そして食後には、カウンターに大福や団子、わらび餅といった甘味が並び、好みの品をおかわり自由で選べる贅沢な時間が待っています。香ばしいお茶とともに少しずつ味わう甘味が、充実した食事の余韻をやさしく締めくくってくれます。







